ハウスクリーニングの仕事に終わりはない。どこで切り上げるかよく考えて。こだわり過ぎて仕事が趣味にならないように。

ハウスクリーニングの仕事に終わりはない。どこで切り上げるかよく考えて。こだわり過ぎて仕事が趣味にならないように。

【性別】女性
【年齢】(仕事が大変だった当時)
38歳

【当時の職業】
ハウスクリーニング

【当時の住まい】
賃貸の一軒家で、夫婦だけで住んでいます。
今も引っ越してはいません。

【その仕事はまだ続けてる?もう辞めた?】
転職して、同じ業種の別の職場で働いている





【就職のきっかけと経緯】
今住んでいるところに引っ越してきて仕事を探していたところ、主人の友人が勧めてくれました。
夫婦2人だけでできる仕事だし、気楽だからと言っていたので、この仕事にしました。
勧めてくれた友人も同じ仕事をしていました。
上司がクリーニングする物件を他会社からもらってきて、それを割り当てられる仕事でした。

【環境と仕事内容】
住んでいた人が引っ越していった後のアパートの物件を清掃します。
キッチン、お風呂、トイレなどすべてです。
床の汚れがひどければワックスの剥離作業も行いますし、最後はワックスをかけて終了になります。
住人が引っ越した後なので、人と会うことはあまりありませんし、上司や仕事仲間と会うこともあまりありません。
ただ、他の同業者と比べたら給料は安い方だったと思います。
一件あたりの値段が決まっていましたので、早く終わっても時間がかかっても、同じ値段でした。

【大変だった時期】
勤め始めて2年ほどたった頃から




【大変だったこと】
最初は良かったのですが、仕事のレベルがどんどん上がっていきました。
もっとここをこうして綺麗にするように、という指示が次第に増えていき、その指示に従うと当然今まで以上に時間がかかります。
でも給料は変わりません。
見えるか見えないか、小さな小さな0.1mmのような汚れでも「まだ汚い」と言われるのです。
そしてやり直すように言われます。
最後には時給計算で500円を下回っていました。
「時給換算で安すぎる」と言っても、「工夫して早く終わらせればいい。
努力が足りない。」
と言われ、なんとか普通の時給になるようにがんばって仕事を終わらせると「仕事が適当だ。
汚い、やり直し。」
と言われます。
合格が出ないと次の物件がもらえないので、なんとかがんばりましたが、もはや生活が成り立たないくらいの給料になり、辞めざるをえませんでした。

【大変だった期間】
この仕事を始めてから2年目を過ぎた頃から始まり、3年目に入ろうかというあたりまで続きました。
その後は辞めてしまったので分かりません。




【当時の心境】
やり直しに一度清掃した同じ現場に向かうのは、徒労感がすごくてうんざりしていました。
もはやこの上司を満足させられる清掃員は、世界中探してもいないのでは?と思っていました。
時給ではない仕事でしたが、頭の中で時給を計算してしまい、不安だらけの毎日でした。

【職場が大変だった原因】
始めは常識的だった上司がどんどん変わっていきました。
仕事を勧めてくれた友人も同じ目に遭っていたようで、「前はこうじゃなかったのに」とこぼしていました。




【仕事で良かったこと】
清掃の方法を新たに知ったり、汚れと洗剤との関係を学んだりできたのは良かったと思いますし、この仕事を辞めた後もいろいろ役に立ちました。
また、自分なりにがんばったところを上司に指摘されないですんだときも、あれで良かったんだと思えて、うれしかったです。




【特にひどかった最悪の出来事】
「壁の汚れが全然落ちていない」と言われた時です。
そしてその汚れた箇所にマスキングテープが貼っており、それがものすごい数なのです。
何百枚とあったと思います。
そしてその汚れは肉眼ではほとんど見えません。
上司が言うには、一見すると分からないが、ブルーライトを当てると汚れの部分が白く浮き上がって見える、というのです。
そんなことを、次に入居した人がいちいち確認してクレーム付けてくるのか?もはや狂気の沙汰だと思いました。
通常の清掃でも一日中かけて行うのですが、やり直しだけでも何時間もかかります。
友人はその手に対処するために、わざわざ自分でもブルーライトを購入していました。
じっくり見ようとしても見えない汚れなんて、もはや汚れではないと思います。
これは辞めてもいいのでは?と思った最初のきっかけでした。




【相談した人・助けてくれた人】
仕事を勧めてくれた友人と同じ悩みを共有していましたので、お互い励まし合ったり、こうするといいみたい、というようなアドバイスも言い合ったりしていました。
もちろん上司の悪口も言い合って、ストレスを発散していました。

【改善のための行動】
汚れを見抜く目を付けることでした。
一見すると綺麗でも、上司の視点で見てみて、言われる前に気づけるようにしていました。
見慣れると汚れに気づけるようになります。
ただこちらのレベルが上がると、上司のレベルはさらに上がるので、ラチがあきませんでした。




【現在の状況と心境の変化】
辞めてから4年が過ぎましたが、今は給料もそんなに悪くない、また別の清掃の仕事をしています。
今の上司も厳しいところもあるとは言え、常識的な範疇ですし、何より給料をきちんともらえるので、仕事のモチベーションが全然違います。
ハウスクリーニングの仕事を辞める時は次の仕事が見つかるか不安でしたが、辞めて良かったと思っています。

【学んだこと】
いろんな清掃の方法を学べたことです。
おかげで自分の家もそこそこきれいにできるようになりました。
それだけはメリットだったと思っています。



【当時の自分へのアドバイス】
仕事をもらっているからと言って奴隷ではないということです。
言うべきことをきちんと言うのは社会人として必要なことですし、人として最低限の尊厳を認めてもらえないなら、いつまでもそこにしがみついているべきではありません。
もちろん仕事をきちんとこなすのは当たり前のことですが、それでダメなら問題があるのは相手の方であって、自分ではありません。